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2014年7月27日 (日)

蕾を生ける

茶席では、開いた花ではなく、蕾が好まれます。

夏には、「真の花」として蕾の蓮を生けることがあります。

(お茶の世界では全てのことに「真 行 草」があります)

のっぺらぼうの蓮の蕾なんて…一体、何処が美しいの?

若いときには、その意味も、美しさも全く解りませんでした。

でも、歳を重ねるに随い、漸く少しづつ解るようになりました。

若さや美しさを失い、絶望や哀しみを味わった後に”心の眼”が開くのです。

それまでは見えなかったものが見えるようになり、隠された美も解ってきます。

花の蕾を見て、開いた花の美しさ、「花に宿る煌き」を観るのかもしれません。

               ♪

とても暑かった日、本席の床に蓮を生ける機会がありました。

生け終わって霧を吹いた時、霧が一瞬で露となり、蓮の葉に転がりましたshine

真ん丸な水玉が転がって、大きな葉の真ん中で止まりました。

まぁ! なんてきれい!!!shineshineshine 

きらきらした露の美しさに感動し、見惚れてしまいました。

蓮に宿る、静かな「煌き」そのものでした。

               ♪

人はこの露のように儚い存在だけれど、大きな手の中で生かされている…

今までの人生の中で、生きていたくないなどと勝手な思いを抱いたこともあった…

でも、人はそもそも、「生きている」のではなく、「生かされている存在」なのでした。

「生かされている」存在ならば、どんな苦境の時にも謙虚に努力せざるを得ません。

「道」と名の付くお稽古事は、人の道を学ぶことでもあるのです。

偉そうに申しますが…そんなことが解ってきたのも60代になってからのことです。

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蓮は水揚げが悪い上、時間も経ち、葉は萎れかけていますが、露は葉に留まっています。

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葉の真ん中に微かに光っていますshine

長くお茶をしていて、お花を生けていて、このようなことは初めてでしたshine

お茶に向いてなくても、不器用でも、、続けてきて良かった思えた日でした。

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